ダビデはそこを出て、アドラムの洞窟に難を避けた。それを聞いた彼の兄弟や父の家の者は皆、彼のもとに下って来た。
また、困窮している者、負債のある者、不満を持つ者も皆彼のもとに集まり、ダビデは彼らの頭領になった。四百人ほどの者が彼の周りにいた。
サムエル記上 22:1-2
イエスはガリラヤ中を回って、諸会堂で教え、御国の福音を宣べ伝え、また、民衆のありとあらゆる病気や患いをいやされた。
そこで、イエスの評判がシリア中に広まった。
人々がイエスのところへ、いろいろな病気や苦しみに悩む者、悪霊に取りつかれた者、てんかんの者、中風の者など、あらゆる病人を連れて来たので、これらの人々をいやされた。
こうして、ガリラヤ、デカポリス、エルサレム、ユダヤ、ヨルダン川の向こう側から、大勢の群衆が来てイエスに従った。
マタイによる福音書 4:23-25
本章において古代イスラエル王サウルとダビデは対立的に描かれている。
貧しい者、なんらかの物を失った者に囲まれるダビデと、自らは座り、その傍らに地位や富を持つ家臣を立たせるサウル。*1
一族郎党で団結するダビデと、家庭内にも不和があるサウル。*2
そして何より、大祭司から聖なるパンと巨人ゴリアテの剣を受け取ったダビデと、*3疑心暗鬼にかられ大祭司の家系を虐殺するサウルである。*4
*1:サウルは、ダビデとその仲間の者たちが姿を見せたと聞かされた。サウルは、手に槍を持って、ギブアにある丘のぎょりゅうの木陰に座っていた。
彼の家臣は皆、傍らに立っていた。
サウルは傍らに立っている家臣に言った。
「ベニヤミンの子らよ、聞くがよい。エッサイの子が、お前たち皆に畑やぶどう畑を与え、皆を千人隊の長や、百人隊の長にするであろうか。」
サムエル記上 22:6-7
*2:「お前たちは皆、一団となってわたしに背き、わたしの息子とエッサイの子が契約を結んでもわたしの耳に入れない。
息子がわたしの僕をわたしに刃向かわせ、今日のようにわたしをねらわせても、憂慮もしないし、わたしの耳に入れもしない。」
サムエル記上 22:8
*3:サウルは言った。
「アヒトブの子よ、聞くがよい。」彼は「はい、御主人様」と答えた。
サウルは言った。
「何故、お前はエッサイの子と組んでわたしに背き、彼にパンや剣を与え、神に託宣を求めてやり、今日のようにわたしに刃向かわせ、わたしをねらわせるようなことをしたのか。」
サムエル記上 22:12-13
*4:王はドエグに、「お前が行って祭司らを討て」と命じたので、エドム人ドエグが行って祭司らを討った。
こうして、サウルはその日、亜麻布のエフォドを身に着けた者八十五人を殺し、 また祭司の町ノブを剣で撃ち、男も女も、子供も乳飲み子も、牛もろばも羊も剣にかけた。
サムエル記上 22:18-19