人々はミツパに集まると、水をくみ上げて主の御前に注ぎ、その日は断食し、その所で、「わたしたちは主に罪を犯しました」と言った。
サムエルはミツパでイスラエルの人々に裁きを行った。
サムエル記上 7:6
神は唯一であり、神と人との間の仲介者も、人であるキリスト・イエスただおひとりなのです。
テモテへの手紙一 2:5
本章でサムエル記のプロローグ、あるいは第一幕が終わり、次章より本編であるイスラエルにおける王制の確立が語られる。
もはや主の言葉が臨むことは少なく、幻が示されることもまれ*1であり、大祭司の息子たちがその生まれを笠に着て神への捧げものを奪う*2神から離れたイスラエル。
ペリシテ人という偶像崇拝者たちとの戦いにおいても、神に立ち返らず、契約の箱という目に見える"偶像"を頼ろうとするイスラエル。*3
その罪深きイスラエル、何よりも神に対して罪を犯す彼ら*4と主を執り成す人物が現れる。
彼は無名な大したことのない家系の人物であり、*5単なる神殿の下働きでしかない。*6
しかし、神は高貴な者や富める者ではなく、*7「わたしを重んずる者をわたしは重んじ、わたしを侮る者をわたしは軽ん」じられる。*8
*1:サムエル記上 3:1
*2:この祭司たちは、人々に対して次のように行った。
だれかがいけにえをささげていると、その肉を煮ている間に、祭司の下働きが三つまたの肉刺しを手にやって来て、 釜や鍋であれ、鉢や皿であれ、そこに突き入れた。
肉刺しが突き上げたものはすべて、祭司のものとした。
彼らは、シロに詣でるイスラエルの人々すべてに対して、このように行った。
サムエル記上 2:13-14
*3:兵士たちが陣営に戻ると、イスラエルの長老たちは言った。
「なぜ主は今日、我々がペリシテ軍によって打ち負かされるままにされたのか。
主の契約の箱をシロから我々のもとに運んで来よう。
そうすれば、主が我々のただ中に来て、敵の手から救ってくださるだろう。」
サムエル記上 4:3
*4:「人が人に罪を犯しても、神が間に立ってくださる。だが、人が主に罪を犯したら、誰が執り成してくれよう。」
サムエル記上 2:25
*5:エフライムの山地ラマタイム・ツォフィムに一人の男がいた。
名をエルカナといい、その家系をさかのぼると、エロハム、エリフ、トフ、エフライム人のツフに至る。
サムエル記上 1:1
*6:サムエルは、亜麻布のエフォドを着て、下働きとして主の御前に仕えていた。
サムエル記上 2:18
*7:主は貧しくし、また富ませ
低くし、また高めてくださる。
弱い者を塵の中から立ち上がらせ
貧しい者を芥の中から高く上げ
高貴な者と共に座に着かせ
栄光の座を嗣業としてお与えになる。
サムエル記上 2:7-8
*8:サムエル記上 2:30